上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
起動セヨ、出撃セヨ!これが自由というものだ!
排除セヨ、抹殺セヨ!これが解放ということだ!

あー、そのうちそれぞれのエンディングと歌詞の内容について
すごい勢いで考察したりしますが(発売2006年のゲームなんだけどね.... 語り足りん)
まずはちょさっくけーんがアレなので、自分で意訳します。
いや、ホラ、シャドゲのサントラの公式和訳、そもそもアレだし。
アレだし。


....と、いうわけで、シャドウについて語るのは今度に置いといて
お待たせいたしました、『終焉よりの箱船』番外編です。
まずはプロローグから。

---------------------

Q-say-Machines
-01- switch on

------------------------------


潜水艦『イー87号』を中心に据えたこの街。
少しその外へ出れば、潜水艦以外にも戦争の遺産がごろごろと転がっているのを見る事が出来る。
もう誰も乗る事のない錆びた戦車の編隊、
今では誰のものだったのかさえ分からないライフル、
荒野にぽっかりと口を開けるクレーター、など、など。
30年前に終わりを告げた戦いは、今もこの世界に大きな傷跡を残している。

ところで、街の外だけではないのだ。
イー87号の腕の中にもまた、まだごろごろと。
未だ引き金の感覚を忘れられない老人。
少し道路の舗装を剥がせば、地中の虫のようにぼろぼろと現れる薬莢。
戦時中の生物兵器の毒に冒され続けている住民も、少なくはないのだそうだ。

そして、戦争を『過去のもの』とする象徴であるコンビナート群の足下にさえ、
魔王の忘れ物が置き去りになっていた。


---------------


およそ一万と一千日.....
彼女の記憶によれば11164日ほど、その扉が開かれる事はなかった。
その間の彼女は長い事、
今までに得た情報を解析しては既存の記憶媒体から答えを見つけ、
またその答えを解析して、検索し、解答を解析して検索することを繰り返していた。
そのおかげで、一切外の様子を知る術がなくとも、
扉が閉じられてから50日後までには『戦いが終わったのだ』と認識していた。
一時はこの世のすべてを見る事ができた、その紫の瞳が閉じられた50日後までに。

眼は閉じたままだったが、部屋の音声認識システムは作動しつづけていた。
〈おやおや、おや〉
だから11164日ぶりに聞いた『人間の足音』を聞き取る事も出来たし、
11164日の時を経てすっかりさびついてしまったその扉が開く音も、
ノイズキャンセラーを有効にした非常に良い音質で聞き取る事が出来た。
〈どなたかいらしたのですね?〉
そのどなたかが、彼女の主電源スイッチをオンにする音も。

30年ぶりに、ゆっくりと眼を....メインカメラの絞りを開くと
その視界には、彼女のよく知る『人間』の格好をした、ひとりの少年が映った。
通信機の付いた特殊なヘルメットにゴーグル、そして暗い緑の制服は、戦車兵特有のもの。
しかし彼は銃の代わりに剣の鞘のようなものを下げていたし、
制服の肩にはいわゆるマントがひらめいていた。
何より、見た目には15歳か少し下くらいに見えるその少年に、戦車が似合うとは思えなかった。
「はじめまして」
少年は手を挙げて彼女に微笑みかけたが、あいにく彼女には手も口もない。
3つの可動部分に繋がる大きなひとつ目を細めてピントを調節しながら、少し首をかしげる。
部屋の中に光源は全くなかったが、彼女の瞳が淡く光るおかげで、ふたりの周囲だけは薄暗く浮かび上がっていた。
〈あなたは?〉
「君に会いに来たんだ。何でも知っている、と聞いたから」
〈私の機能を使用したいのですか?
 ではお手数ですが、もう一方の電源も点けてください〉
言われた通り少年がもうひとつのスイッチに触れると、今度は部屋全体が明るくなる。
コンクリートの壁に囲まれその中心に立つ彼女に、数えきれないほどのコードが接続されているのが見える。
30年の時を経た多くの残骸同様に、部屋はすっかり錆びやホコリにまみれて薄汚れていたが、
その中で彼女の眼とその筐体だけは、傷ひとつなく光り輝いている。
しばらく立つと、低い唸り声のようなかすかな音が聞こえはじめた。
それは、彼女の脳たる人工知能回路に、予備電源以外の電流が流れはじめる音だった。

〈久しぶりに前が見えるようになりました、どうもありがとう。自己紹介は必要でしょうか?〉
自分で分析、合成したと思われる機械的な音声だが、その奥には感情があるように聞き取れる。
少年が首を縦に振ると、彼女はかしげた角度を直しながら、少年の鼻先まで首を伸ばしてきた。
〈私はCu-Re-A-S。
 Cumulative-Reaction-Analyze-System、
 汎用戦術コンピュータとしては、『キュリアス』という呼称で使用されていました〉
「いい名前だね」
〈どうも。
 ところであなたは?何故私を訪れたのです?外の様子はいかがです?天気は?おや?
 奇妙な事ですが、私はあなたを知っています。あなたはご存じないでしょうが、
 私の認識回路は音声、映像、あらゆる面から常に情報を得て....〉
くるくると紫の瞳を回しながら、彼女は少年をあっちこっちの角度から観察しはじめた。
少年はどの質問から答えようか、と話さずにいたが、すぐにキュリアスが自身で新たな事実を理解した。
〈....おや、おやおや、おや。
 全世界に渡っていた私のネットワークが、ひとつを残してすべて完璧に切断されています。
 しかしどうやら戦争が終わった後も人類はお元気なようですね?喜ばしい事です〉
「そうだね。外は、今の所平和だよ」
〈あなたはあまり喜ばしそうではありませんが?〉
その言葉通り、少年の顔は沈んでいた。解析するまでもなく分かるくらいに。
「『平和』だからさ」
淡い紫に照らされながら、彼は訪ねた。
戦時中の戦術コンピュータの中で、
最も貪欲に知識を貪り、最も高かった回答率で軍に勝機を呼び、
人間に知ることの出来なかった知識さえも得たという人工知能----
キュリアス、君になら分かるかもしれない。
〈私になら?〉
「教えてほしい。
 この世界を救うには....一体、何をしたらいいのか」



〈理解しました〉
少年は顔をあげた。
〈その前に。
 私は与えられた情報を解析し、その結果からさらに情報を得る機構です。
 目覚めたばかりの私には、この世界の事がわかりません。
 潜水艦イ-87号の前であなたが毎日人々を集めている事や、
 コンビナートやスモッグや、街の様子。そのくらいの情報しか入ってきていませんよ?〉
どうやら、どこかにたったひとつ残ったネットワークから、基本的な世界情勢は導きだしたらしい。
「....何が必要だい」
〈一番分からないのはあなたのことです。
 私は11564日前に、既にあなたの情報を取得しています。
 私の理解する所では、人間は時とともにその姿を少しずつ変えていくはずですが.....〉
まったく変化が見られません。しかし、あなたは人間のようです。何の変哲もない。
どういう事です?
そう言いながらも、キュリアスは少年の周りを未だ首を曲げて観察し続けていた。
〈あなたは、私の知的好奇心の回路を最大レベルまで活動させています....
 私に理解できない事など、ありません。あってはならないのです。
 このままでは回路が焼き切れてしまいます〉
女性風の合成音声が、少しずつボリュームを上げて叫ぶ。
「わかった、わかったよ」
と少年がなだめると、彼女はようやく首と眼をひっこめた。


〈....まずはあなたのことを教えてください。
 そのうち私は解析と検索を実行し、あなたの言う質問に答える事が出来るでしょう。
 私の呼称は『curious』....情報なくしては活動できないのです。〉
その紫色の大きな瞳は、世界中すべてのものを放り込んでも飲み込んでしまいそうなほど、深い色に輝きはじめていた。
〈教えてください。あなたは?〉
三度目の同じ質問に、少年はようやく答える事が出来た。
そして語りはじめたのだ。
「僕は....」









-------------------


※登場人物紹介※
キュリアス
 累積的反応解析システム。通称Cu-Re-A-S、キュリアス。
 もうちょっと制作者が頑張って名付ければ、きっとキュリアシティになってた。

 30年前の戦争で、作戦などを考えたてていた機械(戦術コンピュータ)。
 手に入れた情報を分析、解析し、それをもう一度検索して、さらにその答えを解析する。
 それによって『何でも知っている』状態を維持していた。
 例でいえば
『音楽を聴く
 →これは『Waking up』という曲だ。
 →『Waking up』はシャドウザヘッジホッグのEDのひとつだ。
 →シャドウザヘッジホッグとはこういうゲームだ....
 →.....』
 というのを延々と繰り返し、無限のデータベースを誇っているのです。
 大きなめんめがチャームポイント、ボイスは女性風合成音声。
 口癖は「おやおや」、あと疑問系。
 頭の回転は速い。
 モデルはもちろんGLaDOS。好奇心のコア!
Secret

TrackBackURL
→http://redfox25.blog51.fc2.com/tb.php/1068-10c3e86f
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。