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というわけで大変お待たせいたしました、2週間も経っちゃったけど
トークライブ感想の後編でございます。前半に増してさらに濃い内容であった!


*その前に前半の追記・書きそびれ*
『炎つぐもの』は歌ってる水野さん自ら作曲したそうなんだけど(編曲は門倉先生)、
その曲を聞いたミヤ王があまりにも感動しちゃって、もんんんのすごいアツい歌詞を一晩で書いて送り返してきたんだと。
あまりにも熱すぎてこっちが恥ずかしくなるようなラヴソング!だったらしい。
でも歌詞は事前に(今の歌詞が)他の所に発注してあったのと、水野さんが「こ、ここまで熱いと、歌いきれるかどうか...」と不安だったので
そっちはお蔵入りになりましたとさ。
今の歌詞は『この荒廃した世界(あるいはその象徴とも言えるコーラ)から、運命に翻弄されまくってるけど真実を探してたくましく生き延びてるドラムカンへのエール』みたいな感じでそれはもうプレイ後に聞くとアツすぎて泣けてくるような感じなんだけど
おそらくコーラ→ドラムカンの直球ラヴだったと思われるミヤ王バージョンもいつか聞きたい.....ですね.....!


ちなみに前編はこっちね!

それではどうぞ。

壇上に堂々と立つレッドウルフの模型をパシャパシャ撮りまくってるうちに、あっというまに休憩終了。
休憩の間に回収されたアンケート用紙をもとに、MCの方がいくつか『メタルマックスを作った男たち』に質問していくコーナーとなりました。
アンケートの内容は『メタルマックス歴(サーガ含む)』『好きな/嫌いな賞金首・モンスター』『印象に残ったイベント』『質問したい事』『次回作に期待する事』など。次回作!?
とりあえずこんなメッセージを直接伝える機械、もとい機会など今後ありえるはずがないので、愛を語っておきました。愛を。

「見てくださいこの回収率!皆さんありがとうございまーす!(ものすごい枚数のアンケートを片手に)
 えー.....(パラパラめくりながら)集計の結果、99.8%が男性ですね。しかも30代!」
そりゃそうだ前作が17年前だもんな。女子供の世界でもないしな!
周りを見渡しても完全に男の方づくしで、たまにひっそり紛れてる女性の方も、発売当時にハマったと見える年齢の方ばかりでした。
メタル2以来、17年間の情熱を持ってこの場この日を待ち続けていた方々ばかりだと思うと...新参ながら俺も胸が熱いです。
17年って言ったら当時中学生だったとしても結婚してコドモ生まれてるくらいの年月だもんな....その長い時を越えてとうとう3が出てくれたと....感慨深いよなあふおおおお....
とか考えてると、
「おっ女性の方がふたりいらっしゃいますねー。しかも一方は年齢19歳!おおー!」 と。
マジで!?お前まだ初代の時代に生まれてさえいないんじゃねーの!?
どこのどいつだよそんな女の子!そんなコアな趣味の19歳女子実在すんの!?
「えーお名前は.....アカギツネさん!」
うわああああああああああああああ実在したあああああ


まさかこんな事になるとは思っていなかったので 『次回作に期待する事:17年以内に出る事』 とかアホな事書いてしまったのを
ばっちり読み上げていただきました。す....好きな賞金首はドミンゲス...... とノア様です.....



*それはさておき*
・酒はミヤ王
酒場で頼める飲み物の種類がむっちゃくちゃ多いのも、メタルシリーズの特徴。
その一つ一つの名前も、この日の特製ドリンク『ぶっとびハイ』『いちころ』や、『ステロイドサワー』『エンドルフィズ』など、
それ.....飲めんの......?と疑問に持つような(でもなんか飲みたくなる)ネーミングセンスばかり。
で、そのメタルマックスらしさ全開な酒の名前は、ほとんどがミヤ王命名のものだそうです。さすが生みの親!!
俺は『未来マティーニ』が好き。

・ふしゅるるがががーっ!!
桝田さん自ら「バランス悪かったよなあ」と言ってしまうくらいに、むちゃくちゃ強かった2の賞金首『テッドブロイラー』。
序盤でテッド様の乗ってる船から死体(粛正された部下)がホイホイ投げ捨てられるシーンがあるんだけど、
あのシーン、というか全体的に、本来死体は『ちゃんと』まる焦げだったそうです。
メタルマックスでは人が死ぬと容赦なく『死体』になるんだけど、その見た目は肌色でこう....なんていうか.....クリスマスに飾る人型のクッキーみたいな....?で、どう見ても死体じゃない。
死んでるのになんとなく笑いを誘うというか、2人ほど引きずってるとすごくシュールなんだ。
だがしかし本来あの『死体』の色が、肌色クッキーではなく灼熱に焦がされた黒であったとしたら.....
オエエエエッ!突然むちゃくちゃグロいわっ!!
というわけで西の方のやんごとなき方々(※天下の任○堂)からストップがかかり、今のジンジャークッキーぼうや的なものになったんですって。
以来シリーズでは共通して『死体=クッキーみたいなもの』になったんだけど、当然3でもこのままです。
死者がやたら多い3でもジンジャークッキーぼうやです。 しかしこの死体こそメタルシリーズの代名詞・マスコットみたいなもんだからな!犬に並んで!(正直かわいい


・ソレデモワタシヲハカイスルノカ
アンケートの流れで、壇上の皆さんにも『印象に残ったイベント』などの同じ質問がMCの方から振られたんだけど
山本先生は3のソイヤウォーカーだと答えていらした。
開発中のコードネームは『オミコシン』というものだったそうな...ってそのまんまじゃないですか!
シャシーの外見は本物の神輿の資料をたっくさん集めてかなり真面目に考えたそうなんですが、まさかあんなに多種多様なバリエーションになるとはご本人も思ってなかったと.... だってあれペイント変えると下の人の服装まで変わるもんなww
ちなみに山本先生は初代をもんのすごいやりこんでいて、全員Lv99まで上げて徒歩でノア様(ラスボス、本来戦車乗ってても苦戦必至)をボコボコにするまでだったとか....
先生ならテッドブロイラーを火炎バリアなしでホイホイ倒せている気がしてきた....

関係ないけどコロナビルの元ネタは、メキシコのビール『コロナビール』なんだって ....ってそれもそのまんまですね!?
コロナビル倒壊のイベントは、当時新人だった富沢さんが初めてイベントらしいイベントとして作ったもの。
そしてコロナビールを飲んだのは初めて連れてってもらった飲み屋なんですって.... 

ミヤ王のお気に入りは『ピチピチブラザース』。2に登場する二人組で、
最初むちゃくちゃ賞金が安い(本人達もボヤいてる)ヘボヘボ賞金首なのに、後半になるにつれどんどん悪事を重ねていって、最終的にすっげー強敵になる奴らザンス。ただし賞金はあんまり上がらないザンス。
こいつらはストーリーにあんまり関係ないのにやたら何度も登場して、戦えるのはだいぶ後になってからなんだけど
いちいちセリフまわしが面白いうえに、戦闘中もペラペラとしゃべるんだ。こいつら意外と強いザンスーッ!とか、あにきーしっかりしてくれよーとか。
で、そいつらを作ったのはミヤ王だけど、セリフを考えたのは桝田さん。
「1+1=3、無限大に広がる」という、メタルマックス開発チームの力が感じられるから印象に残ってるんだって。


・やめてミヤ王!ROMのライフはもうゼロよ!
メタルマックス2、ROMのアップまでひと月を切った頃.... なんとそんな時期にまだミヤ王はシナリオ書いてた。
書いて書いて書きまくって、それでもまだ終わらないくらい壮大なシナリオを書きまくってた。
書きすぎて『宮岡さんもう書かないでください入りませんから!!』と泣かれるくらい書いてた。
で、門倉先生の言うには、最初に曲の資料としてもらったストーリー進行リストみたいなものと比べると
最後のほうの話がごっそりカットされている。それはもうどうしても入らなくなって削って削って削りまくった結果なんだと....
2のラストはやたらとあっさりした終わり方なんだけど、それはもう容量上の都合だったってことらしい。
他にも、ROMのアップ前日になって『実はスタッフロール入れるの忘れてた』というとんでもない問題が発覚して
仕方ないから新幹線で仕事場に向かう途中だった(確か田内さん....うろおぼえ)が、車内でそれはもう大急ぎで仕込んだそうです。
2のラストはやたらとあっさり(以下略) 誰かが気づかなかったらどうなってたんだ!?


・幻の『ワイルドアイズ』
さて、いよいよ17年間のブランクの話。
メタルマックス、メタルマックス2、メタルマックスRと来て、開発してた会社が立ち行かなくなってしまい一旦シリーズは終わってしまいかけたんだけど
実は裏で『プレイステーション版:メタルマックス3』の企画は進んでいたんですって!!もちろん今世に出ている『3』とは全く違う話。
原題は確か『ハートオブゴールド』というサブタイトルで、シナリオも賞金首も山本先生によるイラストも門倉楽曲もすべて決定し、
でもあまりにもボリューム大きすぎて、開発にかかる費用がすっっさまじい額になってしまったそうな。具体的には言えないけど宝くじの一等レベルだよ!
そして『3』は大量の設定資料と共にお蔵入りとなったのであった.....

しかしその後、アスキーから『メタルマックスやりましょうよ!』という誘いを持ちかけられ、手がけはじめたのが
知っている人は知っている、ドリームキャスト版『メタルマックス ワイルドアイズ』。これはハートオブゴールドを半分くらいにカット・凝縮し、全く別のものとして生まれ変わらせたもの。
これがまた恐ろしい作品で....
まずマップの時点からむちゃくちゃ。広大で、すさまじく広大で、果てしなく広大で、BSレーダーを見ながら地図を隙間なく埋まるよう歩いていくと現実時間で 8 時 間 かかる。しかもデバッグモード(障害物とか無視できる)でだ!!
また、かなり遠くからマップ上シンボルが見えるようになっていたので、街が見えてから着くまで3分かかる。直進でだ。
しかも設定上は『時速300Kmで』直進してだ。 距離の計算は確か早さ×時間....という事は単純計算で900Kmあったって事っすか....?
今ちょっとテキトーに調べたけど、900kmって鹿児島から大阪までの高速道路の距離くらいらしいよ!

それは分速だった 実際は『300km/h(時速)で3分走行すると15km』と教えていただきました 
でもやっぱり遠いよ街!?

遠いよ!遠いよ街!!
広すぎるよ世界!

その頃開発チームの中で流行ってた『エバークエスト』というMMOゲームでは、
マップ上を歩いているとたまにロードが入る。普通に歩いていると、いわゆる『Now Loading....』が出る。
ミヤ王はそれがすごくイヤだった。なんとかしたいと思った。
それゆえ、この広大なマップを....なんとワイルドアイズでは、先読みローディングを採用しシームレスに歩けるようになってたんですって!!
しかもカメラアングルも自由自在にいつでもぐるぐるできる!!
今でこそシームレス、アングル変更自由なんてよくある話だけど、ドリームキャストですよ奥さん。
まだ『次世代機』とかいう言葉が出始めたか出てないかくらいの頃ですよ。
そんな果てのない荒野....クルマで走りたかった.....
(ちなみにミヤ王はその後、ドラクエ(たぶん8)をシームレスじゃなくローディングの入るシステムで作った時に
 「なんだよ!別に気にならないじゃん!慣れるじゃん!」と愕然としたそうです。)

それだけ無限の荒野なので、門倉先生もそれに合わせ、『永遠に続く』といってもいいくらいの長い長いフィールド曲を作ったんだって。
とにかく、途中でエンカウントしたりどこかに立ち寄ったりせずにまっすぐ走っていても
ループした事に気づきすらしない、もんのすごく長い長い壮大な曲。
さらには『オープニングアニメつけようぜ!』ということにもなって、絵コンテは全部山本先生が描いて
そこに門倉先生が曲をつけた状態でもうほとんど完成してたんだって!見てえー!!
ちなみにワイルドアイズのオープニングは、悪の組織(?)にさらわれたヒロインを助けに行くところから始まるそうなんだけど
山本先生は『縛られて拘束されているヒロインの図』を、「どこがどう縛られてて、絶対ほどけないんだけどここの一点を切ると全部一気にほどけて....」みたいな恐ろしく細かい所まで考えていたそうです。
で、ヒロイン助けに来た主人公は案の定ボッコボコに返り討ちにされて、そこから物語が始まる....と。

ここまでだけでもとにかくワイルドアイズのすごさが伺えるんだけどさ。
個人的に、それだけで『ワイルドアイズもったいねええええーー!!』と声に出して叫びそうなくらい気になったハナシがあったんだ。
それは『Cユニットがしゃべる』というギミック....
メタルマックスに登場するクルマは、本来3人くらいで操縦する戦車を一人で、武器を扱いながら動かせるよう自動操縦用の『頭脳』が乗っている。それがいわゆるCユニット。
この設定を知ったとき以来ずっと「これAIだよな.....ハッキリ言って人工知性の仲間だよな.....相棒になったらかわいいのに.....」と悶々としながらジーニアスだのSOLOMONだの積み替えて来たんだけど、
なんとワイルドアイズでは人語を解ししゃべったそうなんですよ! 桝田さんが「ナイトライダーみたいに!?」と聞いたら
ミヤ王は「うん」と答えてた。なんとタイムリーな。(←現在進行形でナイトライダーに大ハマリ
例えばシャシーが大破したりして自走不能になると、音声で『自走不能』としゃべる。
しかもボイスも4種類くらいあったらしい。
....
.......
.......初代かRにあった『ノアシステムNo.R』っていう、積んで起動したが最後暴走を始めて止まらない、って奴や、
サーガ(砂塵)なら味方アンドロイドが破壊されちゃった後Cユニットとして蘇る、ってイベントとか、
惜しいのはなんか結構あったんだ。特にノアシステムはアツかった。すっごい好きで愛用してた。
それがワイルドアイズではもうモロに来ちゃいましたよ!!うおおおおおーーー!!!
そして門倉先生がまた『これを意識して、そのCユニットのボイスが入った曲とかも作ってたんですけど....』とかおっしゃるから
紅狐大破。再び大破。あああもったいねええワイルドアイズ.....!!サントラだけでもいいから聞きたい......!!

で、このワイルドアイズもまた、お蔵入りの道を辿ったのだった。
もう様々な細かい設定や仕様まで決まっていて、書類もあらかた揃ってたんだけど
クレアテックではもう当然(PS版も出せなかったくらいなので)開発できなかったので、外注にして見積もりを出したんだって。
そしたら、PS版より値段のケタが増えた。 それはもういちゲーム会社にはおよそ出せる訳がない、すさまじい開発費であって....
しかもアスキーは家庭用ゲーム開発から撤退して.....
さらばCユニット、さらば広大な荒野。
もし次回作が出るならCユニット音声ぜひ復活させてほしい、私は心の中で壇上の男達に祈るのであった。(おおげさ

ところで山本先生は何度も賞金首ほか、アニメの絵コンテまで描かされて、それが二度もお蔵入りしちゃったもんだから
もうゲームに関わるのは金輪際やめよう、とも思ったんだって。そりゃそうなるよなあ.....(これについては後述


・喜劇と悲劇の同居
2が出た後に、ミヤ王のもとへ届いたファンからのメッセージ。それは、2冒頭の容赦ないながらもシュールな展開についてのツッコミであった。
2のオープニングでは、主人公の親代わりだった女性やその仲間(みんなハンター)が、暴虐の限りを尽くす組織『グラップラー』に立ち向かい
あっさり全滅させられる、主人公だけはなんとか生き残り.... って感じに、いきなり重いストーリーで始まるんだけど
そのハンターたちを全滅させるのが前述のモヒカン火炎放射野郎『テッドブロイラー』で、
ハンターたちが皆殺しにされるシーンでも『モヒカーーンスラッガーーッ!』とかいってモヒカン投げて攻撃したりしてるんだ。
モヒカンで狩られる育ての親たち。ふしゅるるがががっ。
で、その展開に『このシーン、笑えばいいんですか悲しめばいいんですか!どうなってんですか!』というツッコミを入れる
苦情のメッセージだったって訳だ。
でも、 メタルマックスを作った男達の考えの中では、「人生において、喜劇と悲劇は同居しているもの 常に背中合わせである」という答えが出ていたんだ。
会場で例に出されたのは、ある戦時中のハナシであった。

第二次大戦中、日本軍の潜水艦では野菜が不足し、兵士達が便秘に悩まされていた!
そのせいでトイレには常に行列ができてたんだけど、ふざけんな我慢できねえ、となった人は
甲板に出て....その......用を足してたんだって。(当時の潜水艦は今と違って潜水しっぱなしではなく、主に浮上したままだった)
で、海のど真ん中で、潜水艦のはしっこにいる訳だから、波が来る。波が襲ってくる。そして波に飲まれて海に落っこちる兵士も当然いた。
「あいついなくね?」と気づいた仲間が上官に報告し、海上をうろうろして探しまわるんだけど
なにしろ果てしなくでかい海、しかも敵に気づかれないよう夜の航海の中の出来事なので、さっぱり見つからない。
落ちた兵士も「助けてくれー!」とかもちろん叫ぶけど、潜水艦のスクリューや波なんかの音でかき消されちゃってスルー。
そのまま朝になるまでお互い海をうろうろし続け、ようやく日が昇ってから助け出されたのだった....
これは喜劇。
でも、もしそのまま見つからずに死んでたら、やっぱり悲劇じゃないかと。
しかし遺族にはなんと言えばいいのか!?甲板でうんこしてたら波に流されて死んだ、なんて到底家族には言えませんよ!!
そうするともう「名誉の戦死で....」とか書かざるを得ねえよ!  これは喜劇なのか悲劇なのかはっきり分けられねえよ!

この例はなんと実話だけど、メタルマックスには、テッドブロイラー以外にもこんな感じのイベントがシリーズ通してたくさんある。
しかし確かに、この容赦ないながらもどこか笑い飛ばせてしまうようなシナリオが素晴らしい魅力なんだ。
制作者側もそれをはっきり考えて作っていた、というのを聞いて、俺は背筋がぞくぞくした。
冷静に考えれば、シナリオは相当エグい。目を背けたくなるようなイベントもある。そもそも世界は滅びちゃってるし。
ミヤ王はドラクエシリーズも手がけてる訳だけど、メジャーだからこそ『醜い真実』はあっちではあんまり表沙汰にできない、
だからこそメタルマックスでは、その『醜い真実』の中に光る美しいものを描きたかったんだって。
大好き。やっぱ大好きメタルマックス。


・あれ
オフレコ(主に開発会社の倒産から権利の分配に関するアレの話)の内容はここではとても言えない。
ひとつだけ言えるのは、『新宿エクスプレスは悪い会社じゃなかった!!』ってこと。むしろ社長がすごく良心的だったって。
賞金首『冥界エクスプレス』のネーミングには一切関係ないってフォロー入ってましたw
『メタルサーガ 砂塵の鎖』(PS2版)は、サクセス内部で先に作ってあって「これ、出してもいいですか!?」みたいな、
言葉を選ばずに言うなら『二次創作の公式化』って感じで発売されたんだけど、やっぱり原作スタッフから見れば
「全然ベクトルの違うもの」であったみたい。発売直前に、曲だけは門倉先生のを使ってくれ!とお願いして
ワイルドアイズの曲を一部流用したり、短期間でものすごい量をチェックしたりしたんですって。
そして「じゃあやりましょう」とミヤ王がきちんと関わった『メタルサーガ 鋼の季節』(DS版)。
しかし、その完成品はあまりにもお粗末なものであった..... 何故なら、とことん!本当に全くと言っていいほど!予算が足りなかったから。
鋼季で突然ワールドマップがアイコン式になったのも、ギリギリまで予算を削減するため。
デバッグもきっと予算が足りなくて全然できなかったんだろうなあ.....と泣きたくなるくらいバグが多いことで有名です。
あまりにもショボい出来(ミヤ王本人の弁)で、売れ行きも当然ガックシで、
当時はやたらと有名人が謎の自殺をする奇怪な時期だったので、「オレも死んじゃいたい....」とさえ思ったそうな.....
......生きててくだすって本当によかった。

*個人的な思い
でも俺がメタルシリーズを知ったのは、その鋼季のおかげだったんだ。
確かにバグだらけだし、無駄にタッチペン使わせるし、フラグ回収できてないし、明らかにゲームとして失敗の作品だけど
それでも俺は鋼季が好きだ。シナリオはメタルマックスの臭いをぷんぷん漂わせてるし、
今回のメタルマックス3で新しく実装され、評判の高いシステムは、実は鋼季で『プロトタイプ』として取り入れられかけているものが多い。
シャシーの樹形図改造とか、武器複数装備・犬装備とか、レベルアップで特技を覚えるシステムとかね。
死にたくなるほど失敗作、とミヤ王は思ってるんだろうけど、それを世に出した価値は間違いなくあった!と元気づけたいです。
何が好きってジェシイだよ!

ちなみに、メタルシリーズの中でも特に好きな場所が、鋼季に登場する『溺死街』っていう、海に沈んだビル街を利用した町なんだけど
それはもともとワイルドアイズで出てくる予定の場所だったんだって。
溺死街にいる、沈んだ過去の遺産を潜って回収してる『ハイテク海女』って人も好きなんだけど
アレもワイルドアイズで..... って、もしかしなくてもワイルドアイズが発売してればきっとワイルドアイズが一番好きだったんだろうよ!!
でも、出てたらきっと今のメタルマックス3はなかっただろうし、何よりドラムカンに会えなかっただろうと思うと寂しいながら現在のこの状況に感動を覚えるザンス。


・音の命
任天堂信者の俺がこんなこと言うのも何なんだけど、DSは音が悪い。割れる。一応ステレオだけど本当に音質がよくない。
鋼季の曲を作ったとき、門倉先生はDSの音の制限にものすごく愕然としたみたい。
ていうか鋼季は作った曲そのまんま調整もなしにROMにブチ込んだからますます音悪いんだけどさ!!名曲揃いなのに!!
それもあって、メタルマックス3の曲を作るにあたり門倉先生はものすごく悩んだらしい。
そもそもそこまでの間にPS版、ワイルドアイズ、サーガ二本と挟んでいたから、何を目指すべきなのか見当もつかなかったんですって。
で、ミヤ王の出してきた資料(例によってすっごくちょっとだけ)を読んですごくよく考えた。ものすごく考えた。
その頃にはメタルマックスとシチュエーションやノリがものすごい似てる洋ゲー『Fallout』の3も絶賛発売中であった。
日本でも少ない人口ながら結構コアな人気を誇ってるんだけど(もちろん俺も大好き)Fallout3やって、その『音楽と空気が一体化している』みたいな感じを聴いて、
門倉先生は「.....最初の1、2の頃に戻そう!音楽を!!」と決断したそうです。  *この辺りちょっとうろ覚えなので若干脚色しています*
間に挟んだ作品のイメージを捨てて、完全に最初に戻す。
そして3の新しい、しかしどこか懐かしいロックが生まれたと。

ロックと言えば、歴代の名曲『お尋ね者との戦い』と同じくらい、いや越えるくらいにカッチョいいと人気の
特定ボス戦で流れる『宿敵』という曲についても言及されてました。
なんとアレ、最初は普通の戦闘曲だったんだと。
でも「しょっちゅう聴いてるとうるせーなこれ!」となって、今のバトル曲をミヤ王に提案したら
「いやいや、絶対こっち(宿敵)の方がいいって」と却下されたらしい。 でも、やっぱり曲の強さが激しすぎて
曲のよさも戦闘の軽快さも失ってしまうから、と説得し、結局今のように収まったらしい。
メタルマックスは比較的エンカウントが多い。そのかわりサクサクと戦い、ストレスは少ないゲーム。
お金を貯めたりレベルを上げたりするためにも、戦闘の回数はどうしても増えてくる。
で、その戦闘でかかる曲がやたら濃いと、胸焼けしちゃうだろ!って訳だ。その「聞く回数の多い曲は薄味に」というコンセプトは鋼季の時点でもうあったような気もする。
1、2の戦闘曲はやたらとカッチョよくて何度聴いてもシビれる!んだけど、その頃は今の時代とは違って、メロディが濃くても音源が薄くできた。
だから何音も重ねた曲を作れるようになった今、あえてカッチョよさを捨てる選択も必要だったってことですね!
(というわけで「印象が薄い」とあんまり人気ないんだけど、俺は鋼季も3も戦闘曲好きだな..... 薄味もステキなんだ)
普段の戦闘を薄味にしたおかげで、もうむっっっちゃくちゃカッチョいい『宿敵』の魅力も倍増した訳だ。
ちなみに、10月の末に出るというサントラには、『宿敵』の超絶アレンジや
門倉先生自ら「すっごくカッコよくなった」とおっしゃる歴代戦闘アレンジメドレーが収録されるそうです。
か、か、か、買わざるを得ねーだろ!!もちろん『お尋ね者との戦い』アレンジも入ってるよ!!


・絵の命
ところで今回、賞金首のデザインは山本先生なんだけど、キャラクターのデザインは別の人がやってるんだよな。
当初は「もちろん全部山本先生にお願いしましょう!!」ってことになってたそうなんだけど、
先生の仕事の都合や、アシスタントとか抜きで全部一人でやってる作業環境のこともあって、そりゃ無理だとなった。
「ここは一つ分担しましょう」ということで、キャラデザの方は今の絵になったんですって。
山本先生も全部一人の環境はちょっとキツいかと思って、作業の合理化をちょうど考えてたところだったそうな。
その筆頭が、『絵にペン入れをしない』という大胆な決断。今までは普通につけペンで入れてたんだけど、
鉛筆書きそのままをスキャンして彩色する(?)方法に変えていくことに決めたんですって。
で、それを実行に移しはじめたのが、メタルマックス3の初回特典としてついてきたコミック『恋するカルメン』。
カルメンは今から手に入れるのはちょっと難しいけど、ファミ通のネットコミックで『双頭身の魔女』っていう番外編を絶賛連載中なので、そこで見てみると確かに線が鉛筆書き。
「これが僕の新しい展開点になりますね」と言う山本先生の笑顔がステキだった。
ずっと頭の上にメガネ乗せて、首からでっかいカメラ下げてたのも印象的だった。

で、一度は『ゲームには金輪際手を出さない』とさえ思った山本先生が、何でメタルマックス3に関わってくだすったかというと
この長い年月の中で、先生の人生観が変わったからなんだって。
何度も頑張って描いた絵がお蔵入りしてもうやんなっちゃった感じだった訳だけど、今の山本先生には
『絵を描いていること自体が楽しい。描いていることそのものが報酬であり、
 見返りは今もらっているのだから、ご褒美はこの仕事に求めない。
 たとえまたこの絵がボツとなっても、これを描いてる間に自分が死んだとしても、一切悔いはない』と思えるんだって。
素敵な人生観。
ミヤ王といい門倉先生といい桝田さんといい山本先生といい、田内さんといい富沢さんといい
もう関わった人たちみんなが男らしい、いや漢らしいからこそ
こんなとんでもないゲームが世に生み出されたんだよな!! もー大好き!愛してる!(さっきも言いました

....門倉先生がキャラデザもやってたら、やっぱドラムカンも歴代「はんた」みたいなカッコだったんだろうか.....


・遅れてくるヒーロー
ゲームの発売日が7月の29日だったのに、このトークライブは9月の30日に開催された。
攻略本が出たのも同じ30日だし、サントラが出るのは10月の下旬。
なんでこんなに後になって盛り上げはじめたのか?というと、やっぱりサーガの失敗により『売れないんじゃないか』という恐怖が全面にあったんだって。
このトークライブの企画をしたのは、今回の製作には関われなかったもののメタルマックスには多大な思い入れがあって
「どうしても貢献したい」と思いを募らせた富沢さんだったんだけど、
もし出した直後売り上げが全然伸びなくて、サーガの二の舞になってしまったら.... と思って
誘われたミヤ王は「もうちょっと待ってくれ」と答えた、と。
.....結果は、今でも品薄なほどの大成功。最初の出荷数が少なかった分今は増産までしてるんですってよ!!

それにしても、会場の阿佐ヶ谷ロフトは、壇上に横長の机があって、そこに置きマイクが並んでいる、いわゆる『記者会見』みたいな場所。
最初に会場の様子を写真で見た山本先生は、『これ、失敗してたら謝罪会見みたいだよねwwまことに申し訳ありません!みたいな....w』と笑ったとか.....
サーガで打ちのめされてたミヤ王が、今回の3の反響のよさで立ち直ってくれた事を祈ろう!
それにしても3は本当にいいゲームだった、ポケモンそっちのけでまだプレイしてるくらいだもんな。今4周目。
『正当な続編』『後継者』って感じがにじみあふれてる。何もかも新しいんだけど、何もかもが今までのメタルマックスそのものなんだ。




*閉演*
ここで、長いようで短かった、熱い夜もとうとう終わり。3時間半くらいあったなんて全然信じられない。
むしろ濃すぎて夜も明けたかと思ったくらいですよ!
会場全体で超激レアプレゼントをじゃんけんで争奪したあと(前編参照)
(ちなみにこのじゃんけん、山本先生が参加者全員を負かしたため仕切りなおす、というミラクルな出来事も起きた)
メタルマックスを作った男たちが総括をし、去っていく....

もし次を作るなら、『1の自由度、2のインターフェイスのよさ、3のバトルバランス』を融合した最高の作品にしたいという開発陣。
なんかもうよく聞くと「次回作作ってるんじゃねーの?」とさえ思えるやる気満々のコメント。
「20年もやってて、コンセプトがここまでズレないゲームも珍しいと思うね。時代がやっとメタルマックスに追いついてきたんだよ」という桝田さんの言葉が印象に残る。

......よかった。
このイベントに参加できて本当によかった。
初代と同い年くらいの、ファンとしてはむちゃくちゃ新参だけど
この熱い熱い会場にいて、メタルマックスを作った男たちの言葉を生で聞けて本当によかったと思う。
この4日後に俺は20歳、オトナになった訳だけど、未成年の、いや一生の思い出に残るイベントだった.....
ありがとうメタルマックス!
ありがとうメタルマックスを作った男たち!!
この感想書くのに2週間もかかっちゃったけど、それでも全然思い出が色あせないくらい本当に素晴らしい会でした。
願わくば次回作が出ますように!それまで3をとことん遊び尽くしますからね!!
竜退治はもう飽きたーーーーーーーッ!!!

(長々としてしまいましたが、お読みくださった皆様にも本当にありがとうございます)
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